
繭細工、災難を“断つ”年に
繭細工の名人、遊佐町吉出の高城繁子さん。毎年の暮れは次の年の干支づくりに追われます。今年の干支「辰」
はJAなどから注文を受け、約400個を仕上げました。
辰の細工は乾燥させた繭に切り込みを入れ、形や大きさの異なるものを組み合わせて作ります。ふっくらと丸みの
ある外観にそぐわず、繭は硬い感触で、ハサミや千枚通しなどの道具が活躍。 尻尾や舌もすべてハサミで切った繭
です。体の緑色は絵の具で染め,輝く金色の目や銀色のうろこは、何種類ものペンを巧みに使って作ります。繭を知
り尽くす手が生み出す辰は、それぞれに個性と豊かな表情があります。
高城さんが繭細工を始めたのは約40年前、農協の養蚕婦人部で取り組んだのがきっかけ。当時は25人ほどいた
メンバーも養蚕農家の減少とともに少なくなり、今は高城さんが最後の一人としてその技を守ります。 高城さんは
「今年は災難を“断つ”年になってほしい」と願いを込めます。